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共同で君たちの描く○○が見たい:004

共同で君たちの描く○○が見たい-共同200人切り-
 この企画は、鯖味噌様のおまえらの描く○○が見たいを使用して行われております。多謝。
 細かい決まりなどはコチラ
 11/3、ファイル容量などについて変更がありましたので、更新しました。

■第四回:三白眼
ログはこちら。

蛇足氏:
三白眼:
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 うっはw
 これ、三白眼じゃねぇよw ああ、でも定義てきにはあってるんだよね。左右、下に白目だもんね。でもこれだとなんだか上向いてるだけにみえない? 気のせい? 前を向いてる状態で左右下が白目なんじゃないの?
 R田中一郎とかぐらいさ。
 おっさんばかりかきすぎて、さすがに限界がきたとみた。変な病気だよそれ!
 
Myu氏:004, 三白眼:
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 忙しいなか、乙であります。
 一瞬、Kooさんかとおもった。多分三白眼の所為だ。つまり三白眼のインパクトというのは、思った以上にあるわけでうんぬんかんぬん。
 どうでもいいけど、三白眼と肝臓癌ってにてるよね。似てないね。ごめんなさい。

koo様(ゆらゆらぐりふぉん光Z):目をさますんだパプリカ
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 いきなりの女性フィーバーに大興奮。
 パプリカって今監督の新作だね。俺もみにいきてー!


SSは↓コチラ

 確かに、どこかの少年漫画のように日常がつまらない、などと思ったことはある。しかし、私と同年代の人間であり、こうした娯楽郡に囲まれていたのだったら、まぁそう思ってしまうのは不可抗力だと、私は思っている。ソレのことを声を大にして言うようなことをしなければ、なんの問題も無いのだ。
 かといっても、別にいきなり曲がり角を曲がったら異性とぶつかって、恋に落ちたりなどとは考えもしないし、いきなり気の迷いで車に轢かれそうな子供を助けて霊界探偵になったりするなどということも考えたこともないし、まして、そうましてや――
 空から女の子が降ってくる、なんていう妄想に取り付かれたことは無い。
 だから、こうして目の前で起こってることは私の妄想から生まれた物ではないと、胸を張って言える。

 簡単に言ってしまえば、簡単な一言ですむ。
 空から女の子が降ってきた。頭が下なので見上げてる私からはパンツは見えていない。そういうサービスは無いあたりが、妄想ではなく、現実だといってるようなきがして――
 嫌に重たい音が足元響き、私は思わず視線を向ける。
「……う」
 空から降ってきた女の子は、誰にも受け止められずに地面にぐしゃりと激突していた。もちろん重心の関係で頭から。
 朝から、飛び降り自殺とはなんとも剛毅である。ある意味華やかとでもいおうか。せめて、夕方とか夜にしてほしいとはいえ、自殺したい人が他人を思いやるほどの余裕があるわけもないので、そんなこと言うわけにもいかない。
 いやそれどころか、いま間違いなく私の耳にはぐしゃりという、人が固いものにぶつかって『立ててはいけない音』が聞こえた。どん、とか、ばん、とかもう少しいろいろあると思う。そう、ドン、とかがいい。漫画でよくみる。
 しかしどちらかといえば激突というより粉砕音のようなその音は、私の耳から離れなかった。
 ただ不思議なことに、赤い色彩はまったくといっていいほど目にはいってこない。混乱してるからだろうか。というか、私は混乱しているのか冷静なのか、自分でどうやったら判断できるだろうか。そうだ、素数とかを数えれば。
 それともなんだろうか、本当は人が飛び降り自殺しても血とかはでないんだろうか。ドラマなんかでは、人の後はチョークでかかれてるが血は見たことが無い。漫画ではあるが、アレはきっと漫画的表現なのかも。
「ん……あ、つつ」
 なんと、人は飛び降りても死なないらしかった。
「ちょっと、あんた! 受け止めなさいよ! 常識ってもんがないの?! それともなに? 人殺し? キャー! 人殺しがここにいます!」
 いきなり叫びだしたところを見ると、それなりに元気があるようで安心する。とりあえず関わっていたら、遅刻しそうなので私は無言で頭を下げ歩き出した。なにせ、今は朝である。自殺した人にかまっている余裕はないのだ。都会とはかくも冷たい風が吹いているみたいです、姉さん。
「ちょー、ちょっと! ちょっと、待ちなさいよ! 空から女の子が降ってきたのよ!? なんか反応しなさいよ! それともなに? クール系? 生まれつき声が出ないとか、事故にあって声がでないとか。あんた将棋とかさしてる?」
 最後の疑問はなんだかわからなかったが、とりあえず感嘆詞や疑問詞の多い勢いのある言葉に、私は思わず後ずさりする。
「だから、何とか言いなさいよ!」
 どん、と背中に固い感触。空から降ってきた女性、空から降ってきたのでパズーと名づけよう。ああ、逆だ。まぁいいや。
「でもやっぱり、人はゴミじゃないですよねぇ」
 私の言葉に、パズーは目を丸くすると、なんだか考え込み始めた。今なら学校に行かせてもらえるかもしれない。ゆっくりとパズーの視線からはずれようと壁づたいに私は体をずらした。
「逃げるな! 形容詞に、そういうひねくれた解釈なんかして何の意味があるの! 大体、私の疑問に答えてもらって無いんだけど!」
「疑問ってなんでしたっけ?」
 何をそんなに彼女は怒っているのだろう。白目がちな目ですごまれると、とても怖い。怖いので、やはり私は目をそらして逃げようとする。が、そのたびにパズーの手がのび私を引き止めるのだ。ああ、私はシータではないので手を離してください。
「質問に、質問をかえすんじゃない!」
 質問を聞き返してはいけないらしい。こまった、何をパズーは言っていたんだっけ。
「ああ、えーっと……。気円斬は、すばらしい技だと思いますよ。誇っていいんじゃないでしょうか?」
「あんた、頭大丈夫? どっか変なところにぶつけた?」
 ソレは間違いなく、私ではなくてパズーだとおもう。
「だからさ! 何で助けなかったのかって聞いてるの! 女の子が空から降ってきたんだから、助けなさいよ! っていうか、すでに女の子とか関係なく命大切にしなさいよ!」
「えっと……、目が怖かったから」
「あんただって三白眼じゃないの!」
「そりゃそうですな」
 ははーん、と笑ってみるとソレを挑発とうけとったのか、パズーはこぶしを振り上げて奇声を上げた。なんとも朝からテンションが高い。さすが映画の主役を務めるだけはある。
「まぁ、助けなかったのはもろもろの事情でして」
 つかみかかるパズーの手を解きながら、私は笑う。
「私が女の子で、ふってきたのも女の子だから、面白みがないとおもいまして」
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 とん、とはねるようにパズーの手から離れると私は走り出した。
 振り返ると、パズーは、それもそうかという顔をしたあと、
IMG_000178.png ( 44 KB ) by しぃペインター通常版
「よし、もう一度降りなおすか!」
 そういって私とは逆の方向へと走り出した。

共同で君たちの描く○○が見たい:003

共同で君たちの描く○○が見たい-共同200人切り-
 この企画は、鯖味噌様のおまえらの描く○○が見たいを使用して行われております。多謝。
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■第三回:今にも逝きそうな老人
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蛇足氏:離脱もしくは解脱
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 離脱よりも、髪の毛脱毛なわけです。
 季節の変わり目は魂が抜け出しやすいんで注意ですな。
 今にも逝きそうな老人、だとおもうのですが。蛇足くん、ルールよんでる?
 提出フォーマット:
  投稿記事のタイトルか、文章内にお題を明記してください。お題の表記がわからない場合、参加ではない投稿と判断します。
 次はないからな!

Myu氏:3, 今にも逝きそうな老人と何か
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 「何か」に、幼女が来ると信じてたので裏切られました。
 ショックです。

koo様(ゆらゆらぐりふぉん光Z
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 たとえ本人が乗せなくてもイイヨといっても、「なくても」などという日本語的あいまいで、相手を傷つけないでもすむ心優しい断り方は欧米的判断によりスルー!
 乗せたら家を燃やすので乗せるな。とかいわれたら、ちょっと考えちゃいます。考えるだけですが。
 爺さん顔真っ白だよ! 色が塗って無いだけ? ソンナワケアルカヨー
 というわけで、参加どもどもです。


SSは↓

 空に染みのようなものが浮かんでいた。
 形は雲のような感じだが、墨をこぼしたように黒い。まるで空に墨汁をたらしたようにすら見える。そんなものが浮かんでいた。
 雲とは本来水蒸気の塊なのだから、別段それが黒くても光がさえぎられているほど分厚雲なのだろうと、ことさら興味を引くようなものでもないかもしれない。だがそれは、薄くいってみれば雲の形に切り取った鉄板が浮いているようにすら見えた。
 やはりそれは、染みなのだ。

 空も年月には勝てず、とうとう日に焼けしみを作ってしまったのか。などと詩的で愚にもつか無いことを思って見たところでやはり何も解決はしない。
 染みは動かず、ただじっと空に浮いていた。
「ありゃ、ゆーふぉーじゃね」
 縁側で柾吉はつぶやく。皺のいった彼の肌とは裏腹に、メリハリのある声が秋を告げる庭先に響いた。
「ゆーふぉーですか?」
 柾吉はすでに妻に先立たれ、彼の家にはもう誰もいない。だというのにも関わらず、返事が聞こえる。
「知らんのか。わしも、戦争に行ってたときに見ただけで久しぶりに目にするがねぇ。懐かしいねぇ。国は、また戦争でも始めたんかね?」
「そんなニュースは聞いたこと無いですけど」
 やはりその声は柾吉のお気に入りでもある庭から聞こえてくる。
「そうかい。でもあれは間違いなくゆーふぉーじゃよ。米軍がアレにのってこの国にやってきたんじゃ。わしは船の上での、高射砲も届かないゆーふぉーを見上げていた記憶があるよ」
 そもそも柾吉の記憶なんて、なんの証明にもならないが、それでも返事はなるほどなるほど、と納得しふんふんとうなずいた。
「じゃぁ、アメリカが日本にやってきたんですね」
「じゃろなぁ。おぉ、ほれゆーふぉーが動いたぞ」
 ゆっくりと、空のしみが動き出す。それはほかの雲たちとは確かに異質な動きをみせた。意思がある、というよりは目的があるようなはっきりとした動き。柾吉は縁側からソレを見上げていた。柾吉は次第に自分の頭上に近づいてくるその染みに、まったく動じないどころかまるで懐かしい旧友にでもあったかのように目を細めた。
「真上まできましたね」
「なんかおとすんかねぇ。今流行の原爆とか」
「爆弾ですか? じゃぁ逃げなきゃ」
「いやー、ありゃ逃げられるもんじゃないよ。もし逃げられても毒で死んでしまうんじゃ」
「毒の爆弾ですか。怖いですね。そしたらもう、逃げられないじゃないですか」
「落としてきたら、の話だけどねぇ」
 木造すでに80年をくだらない古い家の縁側で、手入れの行き届いた庭をまえに柾吉はのんびりと空を見上げている。真上に差し掛かった太陽を隠した染みは、やはり光を浴びてもなお黒く、その輪郭に虹色の輝きを滑らせていた。
「こうしてみると、きれいじゃねぇ」
「そうですねぇ。人を殺すものにはみえませんね」
「ああ、わしが昔みたゆーふぉーも、きれいじゃったよ。やはりゆーふぉーはこうでなくちゃねぇ……。ん? なんか落ちてきた」
「え? 爆弾ですか? 死んじゃうですか?」
「いや、それにしては小さいのう」
 雲の形をした真っ黒な染みから、小さな黒いしみがまるではがれるようにして落ちてきた。それは、柾吉の弱くなった視力でもしっかりと見えるほどに大きくなり、そして庭先に重たい音をたてて墜落する。
「わっ。爆発する!」
「いーや、せんよ」
 目の前に落ちてきた黒い塊をみて、柾吉は笑った。ゆっくりと立ち上がり、つっかけを履くとその黒い塊を手に取る。ずっしりと重たい感触。鉄の冷たい温度、そして手のひらの熱を奪ってゆっくりと手になじんでいくグリップ。
「なつかしいのう」
「それ、なんですか?」
「これはな」
 ゆっくりと手を水平に。握り締めたグリップがまるで昔を思い出させるかのように、体に力を与えていくようだった。人差し指をグリップの先についたトリガーにかける。
「米軍の銃じゃ。なつかしいのう、上から支給される弾はすくなくてねぇ、いつも殺した米兵からこれを奪って逃げ出したもんだ」
 そして、ためらいもせず政吉はトリガーを引いた。
 乾いた鉄の音がひとつ。
「わっ」
「おお、安全装置がかかっておったのか」
 セーフティーの爪が、トリガーに引っかかって乾いた音と立てただけだった。
「銃って、人殺せちゃうやつじゃないですか」
「おまえがいうかねぇ。安全装置はどこだったかな。んー」
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「そこじゃないですか? ほら、横についてる爪みたいなの」
「おお、これじゃこれ」
 ぱちんと、乾いた音がしてセーフティーが外れた。
 続いて聞こえたのは、タイヤが破裂したような乾いた音。
 テレビや映画ではたまにしかきこえない、装飾も誇張もない、無味乾燥した死の宣告。それが、柾吉の庭に響いた。
「おや、発射してしもうた」
「あーあ、柾吉さんなにやってんですか」
「ん、あぁ。――おや、お前が見えるようになったらしい。目がなおったかな?」
 縁側で先ほどまで柾吉が座っていたすぐそばに、一人の女が座っていた。
「ちがいますよ、柾吉さん」
「ん? どういうことじゃ?」
「下、ほら下みてください」
 そこには、柾吉が倒れていた。
「なんじゃこの薄汚れた爺さんは」
「あなたですよ。銃の音で驚いて死んじゃったみたいですね」
「ありゃー。情け無いのう。って、わし死んだのか」
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「みたいですねぇ」
 くすくすと、まるでこともなげに女は笑う。着物をきた上品な女性だった。
「それにしてもばあさん、若くなったのか?」
「あらやだ、柾吉さんだって。ああ、もう鏡はみれないんでしたねぇ。でも、私とあったあのころのままですよ」
「そうかい、そりゃよかった」
「あの雲はゆーふぉーだったんですかねぇ。爆弾は落としませんでしたけど」
「違うかもなぁ。似てるけどねぇ」
 柾吉は空を見上げる。いまだ黒い染みは庭の上で漂い太陽の光を一身にあびていた。
 庭で聞こえた銃声に、近隣の住民が飛び込んでくるのが見えた。拳銃をもった老人が、庭先で倒れている。そんな状況をみて、悲鳴をあげる。
「なんだったんじゃろな。んー。そうか」
「わかったんですか?」
「ありゃ死神じゃな。間違いない」
「拳銃をおとすんですか? 鎌じゃなくて」
 笑いながら女性が言う。
「そりゃーおまえ、アメリカ製だったんじゃろ」
 ゆっくりと空の染みが動き出す。まるで次に行く場所があるというように。
 縁側から二人はソレを見上げていた。太陽が顔をだす。柾吉の死体の手に拳銃はもう握られていなかった。

共同で君たちの描く○○が見たい:002

共同で君たちの描く○○が見たい-共同200人切り-
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■第二回:ボディビルマッチョ
ログはこちら。


Myu氏:ボディビルマッチョと何か

 マッチョなのか幼女なのか。
 そういえば、Myu氏の描くマッチョは初めてみるかもしれない。
 にしてもマッチョでけーですな。

蛇足氏:ボディビル・マッチョ
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 市長。なつかしいなぁ。人のくったガムでHPが回復する斬新なシステムは、いまだに心にのこっているよ。

koo様(ゆらゆらぐりふぉん光Z):赤子、ボディビルマッチョ

 いきなりの、二題制覇です。飛び入り初参加者にして、初二題制覇。鳴り物入りです。
 流血大好きKOOさんがやってきてくれました。わーい。
 赤さんが、赤いのにその上に流血してさらに赤い。この赤の深みに酔いしれろ!
 ってところでどうですか?

チンギス様(なまにえニンジン):ボディビルマッチョ

 二人目の飛び入り参加は、チンギスさんです。わーい。
 マッチョ怖すぎます。やりすぎです。やりすぎなきゃ! っていってましたが、チンギスさんらしいので、そのままにしておきます。
 マッチョ色黒ってイメージですが、美白マッチョという新しい世界はないんですかね。ないですか。そうですか。

奥之様(ギエスァフィエワ2006):ボディビ・ルマッチョ
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 三人目は、後輩の奥之君です。なにかしらに、落ちたかもしれないけど、がんばって生きていてください。
 にしても、赤子より人気のマッチョ。一体なにが?


SSは↓コチラ

 光がまったく灯っていない建造物というのは、たとえ新築でも廃墟のような虚無感を吐き出す。退廃的なその建物の中、男が一人うずくまっていた。
 すでに涙は枯れ、声は空気を震わすこともできず、乾いた瞳は淀み生気は感じられない。ただ彼はすがる。過去の思い出にただ、すがり続けている。

 人生の転機というよりは、転落。ただ一度の失敗。敬虔なクリスチャンでもある彼は、ただその失敗を神の試練と受け止め、しかし耐え切れなかった。神をうらむでもなく、ただじっと己の失敗を悔やみ、過去を思い出しては記憶に浸り続ける。
 その退廃的な行為は、何処までもこの家の雰囲気と一致し、放って置けば彼はいつしか溶けてなくなってしまいそうだった。ソレほどまでに、彼にかつての生気はなくなっていた。
 当り散らせれば、幾分ましだったのかもしれない。神をうらむことができれば、救われたかもしれない。しかしすでにソレをするほどの気力もなく、打ちひしがれた感情は悲しみですらなく、虚脱感にちかかった。
 しかし、ただこの闇の中で、消え入りそうな空気の中で、唯一世界に向かって己を誇示してるものがあった。
 彼の筋肉だ。
 丸まり、体育すわりのような格好をしたその姿ですら僧帽筋は軋みそうなほどに引きぼられ、足を抱える腕を背中から支える大円筋や広背筋は隆起している。腹側に隠された太もものの大腿四頭筋は、隠し切れずはみ出し、大腿二頭筋は今にも破裂しそうにすらみえた。
「ああ……」
 しかしその外面からは想像できないほど、弱弱しいため息が漏れる。
 世界は彼を裏切ったのだ。
 たった一度の失敗で、彼はすべてを失った。家族はいるが、顔をあわせられるわけもなく、いまさら何もない自分がどうして家族に、愛する娘に会うことができるというのだろう。
 彼はまた大きくため息をつくと、うずくまったまま過去の記憶にすがる。

 娘を肩に抱き上げ、日の元を胸を張って歩けた。
 人工的に発達させたその筋肉は、彼の誇りだったし彼の娘もその筋肉を気に入っていた。そのときまでは彼も、そして家族も、誰もかもが彼のよりどころは筋肉なのだと思っていたし、誰も疑うことはなかった。ソレほどまでに美しい筋肉ではあったし、ボディビルの大会でも幾度か賞をもらってもいた。
 そしてその筋肉は、今ですら彼のものだ。暗闇のなか、窓から差し込む光に艶のある彼の肌が光を滑らせている。それはまるで、ひとつのオブジェのようにすら見えた。
 ふと、闇を払うような硬い音が部屋に落ちた。
 その変化に彼もまた、ピクリと反応を返す。
「パパ……」
 開いたのは扉。顔を出したのは彼の娘だった。
「大会あしたなのに、どうしたの?」
 彼女の手には、ボディビルダーたちが集まる大会のチラシがひとつ。反応しない父をみて、彼女はゆっくりと部屋に歩みだした。まったく光のない部屋は、外から入ってくる光によって幾ばくかの輪郭を得ては、すぐに風に吹かれたかのように消える。車のライト、遠くの街頭、人の影。
「ほっといてくれ……」
 その声は、枯れ果て見知らぬ声にすら聞こえる。彼女は一瞬たじろぐら、ぎゅっとチラシを握り締めるとまた一歩部屋を歩く。
「……それ以上は近づかないでくれ。たのむ」
 部屋の向こう、窓から差し込む光がまったくない陰に、彼女の父はうずくまっていた。あまりに頼りない光は、彼が一体どんな格好をしてるのかすらわからなくさせている。
「パパ」
「頼む、こないでくれ」
 しかし、そんな願いは聞けるわけがなかった。大好きな父が、ふさぎこんでいるのだ。彼女は意を決するようにまた一歩踏み出す。
「!」
 そして、見た。
 光が弱いぶん、近づかなければ見えなかった父の姿が見えた。いや、見えてしまったのだ。
「……パパ……それ」
「ひっ! みないでくれ! みないで!」
 頭を抱え、体育すわりだったときよりもさらに体を丸め、彼は叫ぶ。
「パパ……どうしたの、髪の毛」
「みないでくれぇぇぇぇぇぇ!」
 彼は暗がりで、スタイリング剤と体に使っていた脱毛剤を間違えて頭に塗りたくってしまったのだ。
 一向に硬くならないスタイリング剤に、思わず触った手は髪の毛がごっそりとついていたという。
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END

共同で君たちの描く○○が見たい:001

共同で君たちの描く○○が見たい-共同200人切り-
 この企画は、鯖味噌様のおまえらの描く○○が見たいを使用して行われております。多謝。
 細かい決まりなどはコチラ

■第一回:赤子
 というわけで、一回目は赤子というお題です。
 追加ルールとしてMyu氏から
あまりにもアンフェアなのであなたには描かれた2枚の絵を使ってSSを書いてもらうことにします。
 といわれましたので、二つそろった時点でショートショートを一本書くことにします。
 もし、二人がそろってない状態でも、飛び入り参加者さんの絵をあわせて二枚あったりしたら、そっち使ってかくかもしれません。

Myu氏:赤子と何か
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 赤ん坊です。間違いなく捕らえられてますが。赤ん坊の服に愛をかんじました。はい。

蛇足氏:卵赤子
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 卵王子っていうと、カイルロッドなわけですが。
 ああ、ミランシャはかわいかったですね。影が、はじめ変な液にみえたんだけど、よく見たら影のようで液体で安心しました。


SSは↓コチラ
01.赤ん坊
 だからいったのだ。いわんこっちゃない。私は知らない。好きにしてくれ。
 責任の擦り付け合いが繰り返され、しだいに熱を帯びるどころか倦怠感だけを撒き散らし、最後には諦め一色に染まるまで時間はかからなかった。
「だけど、どうしたらいいんだろ」

 眼下に広がる暗闇を見下ろしながら、誰かが言った。答えは簡単だ、そして誰もがわかってる。
「戻すしかないだろう」
 だいたい、自分たちには無理だったのだ。そもそも流行に乗じて、周りと同じことをしようとしたのが間違いだった。誰が言い出したのだ。そんなことより、これをどうするんだ。だからやめようって。
 議論は回る。
「でもさ、戻せないよね」
 そう、もうやってしまったことは戻らない。
 しかしそんな哲学的な見解など無視したところで、「物理的に」戻せないのだ。
 なにせ、
「ああ、あと一〇〇単位はかかる」
 戻せないのだ。いくらなんでも、時間は戻せない。
「地球の時間で幾つよ?」
「80年弱だねぇ」
「そりゃだめだなぁ」
 だめなのである。誰もがわかっている。いまさら言うなよという視線が幾つか飛び交った。
「老人になっちゃうもんなー」
 赤ん坊を戻すことはできないのだ。
「だから、流行に合わせてキャトルミューティレーションなんかやめときゃよかったんだ」
「しかも流行なんて、もう終わってるしね」
「んだんだ。とりあえずどうする? 地球戻る? さすがにほれ、殺すのもなんつーか、後味わるいし?」
 そりゃそうだよなぁ、そんななんとも気の抜けた空気のなか、赤ん坊が己の存在を叫ぶようになき始めた。
 空気はさらに重くなる。文字にすればこうだ。
 あーあ……。



 最初は、ちょっと調べてすぐに戻すつもりだった。
 だけど初めての地球に、みなが浮かれ、帰還軌道に乗ったところで赤ん坊を戻すのを忘れていたことに気がついた。後悔したところで、現実が非情なのは宇宙の統一見解らしい。
「だねぇ。とにかく地球に戻る航路にはあわせたよ。大体110単位」
「地球の公転はやくね? なんでいきなり10単位ものびてんの?」
「いまさらいっても仕方ないじゃんか。とりあえずもう軌道には乗ったから。後はこの赤ん坊をどうにかしないとね」
「だから、いきなりワープとかするから……」
 いまさら過ぎる議論は、幾度と無く赤ん坊の周りで繰り返される。行きはよいよい帰りは怖いとはいったもので、地球にもどるにワープがつかないのが問題なのだ。
「とりあえずぎりぎりまでワープする? 30単位は短くなるかも。結局すぐに、戻せるわけじゃないんだけど。地球の周り結構ゴミおおいからねぇ。航路図も確立してないし、それ以上は危なくて近づけないかな」
「おー、俺のこと見たぞ。もう目みえてんのかな。言葉とかわかる?」
「わかるか馬鹿。それよか赤ん坊どうすんの? 俺らだって冷凍睡眠しないとまずくね?」
 無駄な会話がぐるぐると回り、それでも船は地球へと向けて走り出す。赤ん坊を覗き込んでいた一人が、ゆるゆると目を赤ん坊の方へ伸ばしていく。
「おい、下手に近づくと掴まれるぞ。脊椎動物は赤ん坊でも凶悪だからやめとけって」
「大丈夫だよー。それよか、この子の冷凍睡眠どうするの? 調整しないとやばい? 僕らの使えないよね、骨とかあるし――ぎゃあああああ! 目! 目!! やめ、やめてっ!」
 赤ん坊にぐいと、目をつかまれ彼は叫ぶ。だが、誰もが助けずため息をひとつ。彼らの筋力では赤ん坊の握力には対抗できないのだ。大体つかまれたところで千切れるわけではない。まぁ、痛いのは痛いのだけれど。
「ああ、ほらペット用の冷凍カプセルあったっしょ。空間圧縮かけるやつ。ほらこれぐらいの」
「あー、あったあった。そうか、それなら脊椎動物も大丈夫っぽそう」
「ほんとに大丈夫かよ? なんかあっても責任とれないよ?」
「ほかに方法もないしねー。それにほら、赤ん坊にあげる食事も僕ら持ってないし。おなか減る前に冷凍しないとまずいよ」
 結局それもそうか、などというとんでもない結論に達した彼らは、ペット用のコールドカプセルに赤ん坊を詰めると、そのまま冷凍睡眠装置へとかけた。
「元いた場所に戻せばOKかな? 自動投機して、そのままワープして帰ろっか」
「いいんじゃね? どうせ、ちゃんと戻ったかどうかなんてしらべらんねぇし」
「んじゃお休みー。タイマーのセットおねがいね」
 話がまとまると、まるで一仕事を終えたかのように彼らはぞろぞろと冷凍睡眠装置へと向かいだす。一人はのこり、そのまま操作盤に触手を伸ばす。
「よっし、タイマーセット完了っと。僕もねよー」
 光が落とされる。先ほどまでにぎやかだった部屋は、いまはもう誰もいない。残ったのは、赤ん坊が寝ていたベッドがひとつ。音すらも、今はもうない。



 テレビには、大きくテロップが映し出されている。
『仰天! 卵から生まれた赤ちゃん!』
 レポーターは大きな声で、何かを叫んでいた。いわく、卵がいきなり空から降ってきて、そこから赤ん坊が出てきたのだと。しかもその赤ん坊は、落ちてきたその場所で数十年前おこった神隠しにあった赤ん坊と同じ服を着ているというのだ。しかしその赤ん坊の親はすでに他界しており、現在血縁関係のものを捜索中であるという。
 テレビをぼーっとみていたカップルの男のほうがため息交じりにつぶやいた。
「あれだよあれ、UFO。キャトルなんちゃらってやつ」
 横にいた女が顔を上げて首をかしげた。
「あれって、血を抜くんじゃなかったっけ? アブダクションっていうんじゃないの?」
「あー、それそれ」
 アナウンサーが叫ぶ。本当になんとも平凡な家の前には、移っているテレビ局以外にも取材がきているのか、見たこともない賑わいを見せていた。
「赤ちゃんも災難だねー」
「だなー、かわいそうになぁ」
「あーあ……、だね」
「だなぁ」

END

共同掲示板共同企画

共同で君たちの描く○○が見たい-共同200人切り-
 出展:おまえらの描く○○が見たい-100人切り-

 晴れて、三サイト共同お絵かき掲示板へとパワーアップしたので、時期的にもちょうど新しいロボやコスチュームに、武器などが出る時期というのもあり(関連性は無い)、共同企画を立ち上げました。
 とりあえず簡易なルール。

□企画名:
 共同掲示板共同企画共同で君たちの描く○○が見たい-共同200人切り-

□説明:
 このたび立ち上がった共同お絵かき掲示板shared paint BBSおまえらの描く○○が見たい-100人切り- に出されている100のお題絵を書き上げるという企画です。、その絵をお題に小説を書くというものです。

□参加資格:
 飛び入り参加は大歓迎。参加資格は、下記にある詳細ルールを読了すればOKです。
 最後まで書かずとも、描きたいお題だけ描き逃げするのもありです。
 ただ、同じ名前で参加していただければハハーンって気分になります。特に私が。それだけ。

 参加者は、neorosiのMyu氏、Snake Foot Wokerの蛇足氏の二名が絵。
 ツキノツバサのカミナが小説を書きます。
 三人の100人切りを見て楽しむのが今回の趣旨です。勝敗などはありません。
 達成の暁には、達成した達成感をもれなくプレゼント。達成感が無くてもこちらは一切関与しません。

□簡易ルール:(ROMするのに必要な知識)
 掲載場所について:
  ツキノツバサ特設エントリー内と、shared paint BBS内になります。

 提出フォーマット:
  投稿記事のタイトルか、文章内にお題を明記してください。お題の表記がわからない場合、参加ではない投稿と判断します。
  小説に関して、投稿したい方は、下記の連絡さきにテキスト形式もしくはHTML形式のファイルを圧縮し添付メールをください。件名には、連番とお題名を表記してください。
  
 期間について:
  基本的に無期限とします。が、最低一枚一ヶ月以内のアップロードが原則です。

 お題パス:
  描けない、思いつかないなどでお題をパスすることは可能です。
  ですがお題に振られている連番を無視、好きな場所から描くのは認められておりません。

 18禁:
  注釈を入れること。エントリー掲載時も、その旨を表記します。

 飛び入り参加:
  お題のなかであれば好きなお題から描くのも、一枚描き逃げも、一ヶ月以上のスパンも関係なしです。

 以上です。
 では、参加者の二名が100人切りを達成するまで、皆様お楽しみください。

特設カテゴリ
共同掲示板共同企画
共同君たちの描く○○が見たい-共同で200人切り-


 詳細ルールに関しては↓コチラ

□飛び入りについて:
 参加資格は、下記ルールを守ることぐらいです。それ以外は特にありません。

□著作権について:
 掲示板に掲載された画像の全ては個々の製作者に帰属します。
 つまり、描いた人のものです。
 例外として、ツキノツバサ特設エントリー内に転載させていただきます。
 参加者であれ他の参加者の画像の使用は、製作者本人の了承を得てください。

□使用ツールについて:
 掲示板が使用しているJAVAアプレット お絵かきしぃペインター((C)しぃちゃん(shi-cyan)以外の外部ツールに関しても使用制限はありません。
 しかし掲示板へ、アップロードする必要はあります。
 画像アップロード制限は、200kb、800*800が限界となっております。
 それ以上の高解像度を、特設エントリー内に置きたい場合は、ご連絡ください。
  
□画像サイズ:
 ・ピクセル単位(掲示板アプレット)
 縦横100ピクセル以上かつ合計3万ピクセル以上。
 変則サイズの最小値は最低100*300(縦横順不同)ピクセル。
 解像度は96dpiで固定されてます。
 ・インチ単位(外部ツール)
 縦横1以上。
 変則サイズ最小値は1*3インチ以上。
 解像度は90dpi以上1200dpi未満。(96dpiで掲示板と同じ解像度になります)

□お題に関して:
 飛び入りの方のお題に関しての縛りは、お題内であれば自由です。
 好きなお題を、好きなところから描いて、好きなものをパスしてください。
 参加者二名に関しては、基本的にお題の連番に沿る形になります。
 小説に関しては、お題となった絵の明記を必須とします。

□画像アップロードに関して:
 掲示板の仕様により、200kb以下、800*800ピクセルが最大値最大データサイズは 800 KB 最大解像度 : 800*800 になります。
 それ以上の容量の画像を外部ツールで作成した場合、掲示板の仕様に合わせた低画質のファイルをアップロードしてください。

□特設エントリーについて:
 共同掲示板に掲載された画像を、ツキノツバサ特設エントリーで紹介させていただきます。
 基本的に、掲示板に掲載された画像を転載する形を行いますので、それ以外の画像についてはこちらからアクションは起こしません。もし、高解像度へのリンクや、別バージョンがある場合は、掲示板や、メールにて私にお伝えください。
 更新タイミングは、管理人が気がついた時点で更新します。そのため、更新が遅れる場合がございますが、ご了承ください。

□注意点:
 明らかに、絵ではないもの(白紙や、全て一色、線一本など)に関しては、フォーマットにそぐった投稿でも、カウントしませんのでご了承ください。
 なお投稿者本人の作成した画像ではないと疑わしい場合(何処からからもって来た画像をアップロード、ドットトレーサーなどでアプレットにコピーしてる場合)特設エントリーでは紹介できない場合がありますので、ご了承ください。
 必ず、投稿パスワードは設定してください。

□連絡先:
 kamina.r@gmail.com
 小説の投稿、質問などはこちらにおねがいします。